Publication
日本運動器看護学会誌 9, 30 - 37 (2014)
壮年期以降の関節リウマチ患者の生きがい感に影響を 及ぼす要因に関する研究
Author
堀川新二, 楠葉洋子, 松浦江美, 浦田秀子
Category
Original Research
Abstract
本研究は,内科的治療を受けているRA患者の生きがい感に影響を与える要因を明らかにすることを目的とし, 40歳以上の関節リウマチ患者160名を分析対象者とした.調査項目は,基本属性5項目,医学的情報6項目,心 理社会的要因11項目で構成した.分析は,生きがい感を従屈変数とし,ステップワイズ法による重回帰分析を行っ た.生きがい感に最も強い影響力を与えていた変数は「自己効力感」が強いことであった.次いで「日頃の生活 での楽しみ」があること,「情緒的サポート」があること.「日常生活動作に関する身体機能」が良いこと,「就労」 していることであった独立変数全体での決定係数は0.358で生きがい感の35.8%が説明された.医学的情報は 有意な変数として採択されなかった.生きがい感には,疾患の状況に関わらず,成功体験などの肯定的経験を祁 ける患者支援などを通して自己効力感を閲め,情緒的サポートなどの心理社会的支援や就労支援することが重要 であると示唆された.