Publication


保健学研究 28, 1, 37 - 81 (2016).
リウマチ性疾患患者のストレス不適応についての研究―関節リウマチ患者、全身性エリテマトーデス患者と健常人の主観的ストレス関連指標と生理学的指標の比較―

Author

松浦江美, 大田明英, 有永洋子, 折口智樹

Category

Original Research

Abstract

本研究では,健常群と関節リウマチ(以下RA)患者群・全身性エリテマトーデス(以下,SLE)患者群のストレス関連指標と共に計算ストレス負荷前後における血清中の種々の神経・内分泌・免疫系学的指標について比較検討することを目的とした.対象者は,健常人46名とA病院膠原病外来でフォローして いるRA,SLE患者のうち,研究参加に同意が得られたRA17名,SLE30名合計47名であった.  その結果,SLE群の自覚ストレスの程度やRA群の痛みの程度は健常群より有意に高値を示した.また, 計算負荷前のコルチゾールとノルアドレナリンレベルはRA・SLE群の方が健常群より高かった.患者群に おいては抗ストレスホルモンであるコルチゾールのストレスに対する反応が低下し,SLE患者においては,ストレスに対する神経系の反応も低下していた.以上のことから,RAやSLE患者では,ストレスに対するHPA axisの慢性的な異常が存在するとともに,新たなストレスに対する適応能力が低下していることが示唆された.